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【連載】『生きる』舞台裏密着レポート ~第一回 プロデューサーの日記より~

1952年公開の黒澤明監督の代表作「生きる」が、今秋10月、ミュージカルとなって蘇る!

生きるレポートバナー

第一回 プロデューサーの日記より

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黒澤映画のミュージカル化はこれが世界初となり、日本発オリジナルミュージカルとして、初のブロードウェイ本格進出を狙う本作の舞台裏にリアルタイムで迫る、連載企画がスタートします!

本連載の第1回目は、作品プロデューサーの日記より企画の立案からこれまでの歩みを振り返ります。

日記
プロデューサーの実際の手帳

 

✒2015年12月上旬
黒澤明監督の「生きる」をミュージカルにしよう!と思いつく

2015年に上演した『デスノートTHE MUSICAL』は国内でもヒットしましたが、韓国キャスト版も上演され、再演では台湾ツアーも行いました。その後、新たなミュージカルの企画を考えるうえで、海外の方も興味を持っていただける題材であることは外せない条件になりました。

あらゆる題材を自分なりに勉強した末に行き着いたのが、「世界のクロサワ」でした。そのなかでも、この「生きる」という作品こそが、世界中で高齢化が進み、<人生の意味>を考えることが大きなテーマとなっている今の時代に、もっともふさわしい題材であると考えました。

デスノート舞台写真1

2015年上演『デスノートTHE MUSICAL』舞台写真 ©ホリプロ

デスノート舞台写真2

2015年上演『デスノートTHE MUSICAL』舞台写真 ©ホリプロ

 

✒2015年12月中旬
黒澤プロダクションに上演権を問合せ、許可をいただく

決めたからには即行動。

世界的な名作映画の舞台化権を獲得できたことは、非常に幸運でした。「面白い作品にならば、どんな風に原作を料理してくれても構いません」とおっしゃってくださった黒澤プロダクションの社長に、必ず期待に応える作品にします、と約束をさせていただきました。

 

✒2016年3月
スタッフィング(スタッフ決め)

-宮本亜門さんに演出を依頼
将来、ブロードウェイでの上演を目指す作品にするため、ブロードウェイでの演出実績のある亜門さんにお願いしました。亜門さんが『生きる』の主人公・渡辺勘治と同じ60歳だと聞いて、その見た目が余りにも違うので驚きました。

-ジェイソン・ハウランドさんに作曲を依頼
ジェイソンさんは『デスノートTHE MUSICAL』『スカーレット・ピンパーネル』などの編曲を手掛け、ブロードウェイ・ミュージカル『ビューティフル』のアレンジでグラミー賞も受賞している世界的な音楽家です。ニューヨークで直接作曲を依頼した際、ジェイソンさんのお父様の大好きな映画がこの「生きる」であることを聞き、この作品が国外で非常に知られていることを再認識しました。

-高橋知伽江さんに脚本と歌詞を依頼
高橋さんが脚本を手掛けたオリジナルミュージカル『手紙』が非常に素晴らしく、この方しかいないとお願いをしました。訳詞を担当されたディズニーの大ヒット映画「アナと雪の女王」の歌詞も、非常にキャッチーで覚えやすく、メロディにフィットしている名訳なので、『生きる』のナンバーもアナ雪のように、皆さんに覚えてもらえる曲に成長していって欲しいと思っています。

 

✒2016年8月
ロンドンにて、初打合せ

作品の成功を祈願して、お土産に持って行った小さなだるまに片目だけ筆を入れてもらいました。今年10月の公演初日の幕が無事に開いたときに、もう片方の目に筆を入れていただこうと思っています。

ジェイソンさん
作曲家のジェイソン・ハウランドさん

 

✒2017年4月
ニューヨーク・ジェイソンさんの自宅にて、3日間プロットの打合せ

オリジナルミュージカルを創るうえで、脚本のプロット創りはもっとも重要な過程です。このニューヨークでの充実した打合せは、作品の方向性や曲のイメージを全員が共有するのに、その後、非常に役立ちました。

打ち合わせ風景

 

✒2017年11月~
数回にわたる脚本&曲の打合せ

これまでにメインの曲が数曲ジェイソンさんから届いていました。新作ミュージカルを作るときは、出来上がった曲をいつもこっそり自分で声に出して歌ってみるのですが、1幕ラストの主人公のソロ曲を歌いながら、知らずに涙が溢れてきたんです。そんなことは初めてだったので、驚きました。数回目の打合せで、それまでできていた脚本の流れを根本から覆すような大きな変更がありました。ホワイトボードに、物語の流れのパターンをいくつも書き出し、ひとつずつをじっくりと検証していきました。

ジェイソンさんが来日しての打ち合わせで。左から高橋さん、ジェイソンさん、亜門さん

 

✒2018年2月
市村正親さん、鹿賀丈史さんがブランコに乗ってのビジュアル撮影

市村さん、鹿賀さんが衣裳をつけてブランコに乗ったのを見た時、その姿、表情が渡辺勘治そのものだったので、「この作品を日本中の方に観てもらいたい」と心から思いました。

ビジュアル撮影

 

✒2018年4月
5日間のワークショップ開催

『デスノートTHE MUSICAL』の初演時、ニューヨークで、現地の俳優に参加してもらってワークショップを行いました。その時は、作曲のフランク・ワイルドホーンさんにすべてを教えていただきましたが、今回、その時に学んだことを日本人俳優の皆さんと実践しました。

生きるワークショップ
『生きる』ワークショップの様子

2年越しで作り上げられた台本、楽譜をもとに読みあわせを行い、物語の構成や楽曲の聞こえ方を確認する、このワークショップ。亜門さん、ジェイソンさん、高橋さんが、役者一人ひとりを見ながら、その場で変更を加えていく、熱気にあふれる創作現場となっています。オリジナルミュージカルだからこそできるクリエイティブな手法です。ブロードウェイで新作を作るときは、このワークショップを何度も繰り返して、作品をブラッシュアップしていくそうです。初期段階のワークショップを見て、投資するかを決める投資家も多いので、非常に重要なプロセスになります。
終了後、修正点も見えながらも作品の手ごたえを十分に感じることのできた、非常に収穫あるワークショップになりました。

 

✒2018年5月
脚本&曲の打合せ。新曲が3曲追加になることに

この段階で新曲を追加することになったことに正直驚きましたが、ジェイソンさんは、「幕があくまで、作品がよくなるならば、何曲でも書くし、修正もする。それが新作を作るということ」とおっしゃってくださり、非常に心強く感じました。

 

✒2018年6月
ニューヨーク・ジェイソンさんの自宅にて、追加になった新曲の打合せ

ジェイソンさんの新曲を、自宅のピアノで生演奏で聞きました。「何て贅沢な時間なんだ」と僕は内心感動していましたが、世界中で仕事をされている亜門さんは「テンポを変えてもう一回弾いてみて」とすぐに突っ込んだ打合せを始められて、それにまた感動しました。

ジェイソンさん、宮本亜門さん、サウンドデザイナーのヒロ・イイダさん

 

✒2018年7月
ソウルにて、脚本&曲の最終打合せ

どうしても、あと1回だけ最後に打合せをしたいと調整し、別のお仕事でソウルに滞在中のジェイソンさんを亜門さん、高橋さんと共に弾丸ツアーで訪ねました。打合せは、ピアノがあるジェイソンさんのホテルの部屋で朝9時から。ソウルまで来たかいがあった!と思える充実の打合せになりました。

台本
打ち合わせ内容が書き込まれた台本。クリエイターたちの熱意が感じられる。

乾杯
夜はダッカルビで乾杯!

 

✒2018年8月
稽古開始

企画を思いついてから、全身全霊でこの作品に気持ちを注いできたので、稽古が始まるだけで感慨深いです。ミュージカル『生きる』のなかで主役の渡辺勘治は、自分が生きた証として公園を作りますが、我々演劇プロデューサーにとって、生きた証とはまさに<作品>そのものです。時間が経ち、自分がこの世からいなくなっても、上演されているような、息の長い作品になれることを心から願っています。

 

●プロデューサー:梶山裕三(かじやまゆうぞう)
2006年ホリプロ入社。40歳。これまでに手掛けた主なミュージカルに『デスノートTHE MUSICAL』『カルメン』『十一ぴきのネコ』『スリル・ミー』『マルグリット』『ペテン師と詐欺師』などがある。ストレートプレイに『レインマン』『鱈々(だらだら)』『かもめ』『黙阿彌オペラ』『幽霊』『イニシュマン島のビリー』など。これまで担当した公演の公式ツイッターで名乗った愛称は「ミスターりんご」「ミスターめがね」「だらちゃん」「マルグリオ」など多数。

 

次回以降も、創作の現場から『生きる』の舞台裏をレポートします。今後の続報にご期待ください!

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HORIPRO ONLINE TICKET CHANNEL|ホリプロオンラインチケットチャンネル

TODAYS SCHEDULE|本日の公演スケジュール 当日券情報

2018年10月23日(火)公演情報

◆ミュージカル『生きる』

会場:TBS赤坂ACTシアター

13:30開演 S席:あり A席:あり B席:売切

18:30開演 S席:若干数あり A席:売切 B席:売切

※開演の60分前より劇場正面入り口横の当日券窓口にて先着順で販売いたします。

 


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